教えることの復権
- 作者: 大村はま,苅谷夏子,苅谷剛彦
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2003/03/01
- メディア: 新書
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「教えるためにてびきをしたくらいでは、個性は失われない」という言葉は、その優れた実践があるだけに重たいし、そこにたどり着くためには生半可なことではいかないなあと思う。
大村はま先生と重なるような感じで思い出すのは、前任校で出会った言語指導の先生だ。嘱託で江戸川区の難聴言語の専門家として努めていらした方で、年2回来てもらっていた。どんな落ち着きのない子どもでも、不思議とその先生の前に座るとしゃんとしてきちんということを聞いていた。確かな業(わざ)と愛情が、迫力となって子どもに伝わっていたように感じたのをよく覚えている。