つっこみ力 パオロ・マッツアリーノ

 パオロ氏は自サイト「http://mazzan.at.infoseek.co.jp/」で社会学のいかがわしさを面白く解いているが、この本も同様に社会学的なアプローチのおかしさ、データに頼って論議することのあほらしさをさまざまな手法を用いて面白おかしく説いている。不真面目なように見えるけど、実に面白い。本のタイトルにもなっている「つっこみ力」を磨いて、さまざまな事象を面白く、分かりやすくしていくことを提唱している。「愛と、勇気と、お笑い」でつっこみ力を向上させよう。権力と戦うのも笑いの力が一番有効だ。(ヒトラーは冗談を言うことは国家への反逆であるとして、冗談裁判所を作っていたらしいが、本当か?)「つっこみ力」というタイトルそのものが、齋藤孝などに代表されるの「○○力」などの書名へのパロディとなっているのもつっこむポイントか。

つっこみ力 (ちくま新書 645)

つっこみ力 (ちくま新書 645)