秋の河口湖

 久しぶりにセブンを動かし、河口湖へ行くことに。MLで七夕さんが今が見ごろだということを伝えてくれていたし、学芸会が終わって久しぶりに出かけようという気力が沸いたからだ。僕の気力はいいのだが、2ヶ月ほど放置していたセブンのバッテリーの気力の方が心配だ。せっかく早起きしたのに、セルがまわりませんではとんだ空振りだ。緊張しながらキーを刺し、ひねる。セルは弱々しく「へろへろへろ……」と力なく回り、何とか力尽きる前にエンジンに火を入れた。
 こうなればこっちのものだ。中央道にのっかり、河口湖へ……と思ったが、あまりの猛烈な寒さに死にそうになる。すきま風が猛烈に足下に吹き込み、下半身の体温が見る見るうちに低下する。このまま走りながら低体温症で命を失うのではないかと危惧しつつ、なんとか談合坂に飛び込み、雑巾でふさげるところをふさぎ、ズボンの裾を靴下につっこみ、気合いを入れて河口湖へと再出発した。
 河口湖ICに向かう道々、富士山が見え始める。富士山はやはりいい。でかいということはそれだけで偉いのだ。幸いにして雲一つない晴天だった。河口湖畔を走ると、紅葉が美しい。紅葉と富士山がまた似合う。寒いが来て良かった。魂の気枯れを祓って健やかな気持ちになれた。
 帰りは塩山の方に抜けて、大菩薩ラインから柳沢峠を越えてきた。丹波山ののめこい湯に入ってから奥多摩湖経由で帰ってきた。普段だったら2時間で走るコースだが、行楽渋滞につかまって3時間半かかった。最後は眠かった……。出かけてから帰るまで12時間。さすがに久しぶりに車に乗ったのでつかれたわい。