酉の市

 学校の帰り道、近くの大鳥神社で酉の市をやっているのでよってきた。大鳥神社は疱瘡よけの神様なので、毎度子どもたちの健康を祈ってくる。年明けにインフルエンザで学級閉鎖になどならないように厳重にお祈りする。一年生は余剰時数も多いので(50時間ぐらい)、閉鎖が3日あっても最大14時間マイナスぐらいなので何とかなるといえば何とかなる。でも14時間も削られたらあまりにももったいない。2単元ぐらいがまるまるできてしまう時間数なので、そんなことにならないように通りがかる時には必ずお参りしてくる。
 以前、ある保護者に「先生はお祭りに必ず出没しているらしいという噂を聞いたのですが……」と言われた。だれですか、そんな噂を流したのは。それは噂ではなく事実です。
 関東地方では大鳥神社と名のつく所では11月の酉の日に市がたつ。なんでも大鳥神社が祭る日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が没したのが11月の酉の日だそうな。酉の市では有名な浅草の鷲神社の社伝では、日本武尊が鷲神社に戦勝のお礼参りをしたのが11月の酉の日で、社前の松に武具の熊手を立て掛けたことから、熊手を縁起物とするとしているらしい。
 で、酉の市は熊手を売る店が出てきて、出店もいくつかある。僕も小さな熊手を購入。学級経営に商売繁盛もへったくれもないが縁起物なのでよしとする。面白いのは神楽殿でやる地域の人の出し物だ。おばちゃんたちが踊ったり、踊ったり、踊ったり……。味わい深くてもう本当に面白い。何で冬の神楽殿でハワイアンなんだよ!とか突っ込みどころも満載だ(しかも上手いし)。
 そこにうちの保護者(御会式の衣装を貸してくれたOさん)が三線の演奏で参加しているというので見に行ってきた。三線の講師をするほどの腕前ということで、やはり演奏の質はとっても高い。いいものを見せてもらってよかった(こんどうちの学年で演奏してくれないかなあ)。神楽殿のステージの下ではうちのクラスの娘っ子たち(Oさんの娘っ子含む)が、かぶり付きで見ていた。わはは。
 4年生の保護者もOさんと一緒に演奏していた。獲物はサイレントギターではないか。実は僕もサイレントギターだ。夜中に演奏の練習が安心してできるので重宝している。いいなあ。どうも来年は僕も神楽殿で演奏しているような気がするのは気のせいか。