特別支援教育に向けて

 上野一彦先生は日本におけるLDに関するオーソリティだ(学芸大の教授なんだけど、学生の時に全然知らなかった)。講談社プラスアルファ新書で、学習障害関係の何冊かの著書がある。今回は最新刊が出ていたので購入した。副題に「子どもたちの学びと個性」とあるが、特別支援教育が平成19年度から始まろうとしている今、まさしく「学びと個性」をわかった上で子どもに向かい合わなくてはいけない。新書だから情報量には限りがあるが、その内容から自分で興味のあるところへと勉強を進めていく上では、いい情報源となる。前文にある「障害は理解と支援を必要とする個性」というフレーズが印象的で、この言葉に出会えただけでも僕としては価値のある本だったと思う。