言葉でつながる

 東京の教え子から電話がかかってきた。写真をまとめて焼いたCDが見られないとのことでやりとりをしていたのだが、いとこのお父さんに見てもらったらちゃんと見られたということで何ともなかったという連絡だった。よかったよかった。
 そして用件が終わってから交わす会話がうれしい。「そろそろ移動教室だね」「先生は何年生の担任なの」……ほんのちょっとの会話。もう少し、もう少し話したいけど、会話はすぐに終わってしまう。担任じゃなくなるとはそういうことなんだろう。でも、言葉とそこにこめられたちょっとしたトーンで気持ちを通じ合わせた気がした。そして「じゃあね」と電話を切る。また、話す機会がいつか来るだろうことを願って。