おもしろかった

 何が面白かったのかというと、今日の交通安全教室のビデオだ。自転車の安全の啓蒙ビデオなのに、妙にキャストが豪華……豪華というか変。子どもたちは適当な子役だけど、担任の先生がダンディ坂野。マドンナ先生は忘れちゃったけどグラビア系の人。ダンディ、「ゲッツ!」とか一言も言わないし。言わないほうができがいいし。主人公の少年の父親が清水アキラで、隣の中華料理屋の兄ちゃんが松村邦洋。この時点ですでに「何それ」なんだけど、まだ続く。
 総合の時間で交通安全のことをやるんだけど、歌を作ろうとか言うことになって「誰に頼む?」とか相談すると、一人の子どもが「ローリーがいいんじゃない?」とかいうと一瞬ローリー寺西出てくるし(一瞬かよ!)。学校で開かれた交通安全教室の場面では警官がゴルゴだし。
 そのあと、主人公の兄が車にぶつかってけがをしたのがきっかけとなって、弟がローリーに交通安全の歌を作ってもらおうとしてテレビ局に忍び込むと、そこにいる警備員のレッドに追いかけられるし。子どもがはしのえみにぶつかって諭されるし。最後にはとうとうローリーにたどり着いて歌を作ってもらうし。レッドに追いかけられてローリーの陰に隠れる弟が「……もう兄ちゃんみたいにけがをする人を出したくないんだ」とつぶやくとローリーがレッドに「この子たちは僕が招待したんだ」とか言っちゃって歌作るし(歌そのものはローリーが作ってないけど、そういう設定。ついでに歌もローリーに歌ってもらえばよかったのに)。
 おまけにラストで力也が突然出てきて、ヒロイン役の女の子の父親って設定だし。力也「俺も交通安全に一役買ってやろうと思ってな」女の子「パパ、今日もスーツかっこいい」力也「ネクタイもだろ、ハニー」……いったい何がやりたいんですか。
 何か出てくるたびに思わず吹き出してしまうから、子どもが映画でなくて僕ばっかり見るし。これを作った担当はいったい何がねらいだったのか。子どもにはほとんどこのキャスティングの妙味はわかるまいて。