デジカメ

 パナソニックのデジカメTZ-3を使ってみて思ったこと。良い点はやはり28mmの広角から10倍ズームまで取れること、それに16:9の画角のドキドキ感だ。16:9という画面は、むやみにドラマチックで、ちょっとした写真がまるで映画のワンシーンのように写る。28ミリの広角と合わせて使うと、子供が広がっていても問答無用で画角の中にねじこんでしまう自由さもなんとも魅力だ。
 しかしネガの部分もある。今までフジのカメラを使っていたせいもあるが、高感度時のノイズの入り方がやはり気になる。ISO800になると、縮小表示でもはっきり分かるくらいノイズが入る。ISO200が常用、400で我慢できるレベル、800になるとブレるよりましの緊急避難的な画質まで落ちてしまう。最高感度の1250になると、みていて辛いレベルだと感じた。以外と被写体ぶれも多いのも気になるし、合焦のスピードもお世辞にも速いとは言いきれない。その辺はリコーのカプリオには座を譲る点だろう。カプリオの動作速度の早さは気違いじみている(音はうるさいが)。
 10倍ズームのせいでボディがデカイのもネガの部分だが、そのネガを乗り越えてしまうほどに10倍ズームの利点というのは大きい。日光下で使うスナップカメラとしてはかなり強まった逸品といえるだろう。
 教室で使うには高感度時のノイズが気になるが、その辺はL版でプリントした時のクオリティではそんなにがた落ちと言えないくらいなので我慢。それよりも体育館でとった入学式の写真が、ずいぶん暗くて冷たい感じにプリントアウトされてしまったのが気になる。カメラの特性なのか、プリンタの特性なのか分からないが、そのへんは色温度と露出を調整してみたら解消したが、注意が必要だろう。
 このカメラの魅力は28mmと16:9のアスペクト比と言うことに尽きるだろう。そのよさが、周辺のネガをすべて洗い流すぐらいのよさをもっている。
 しかし、やはり教員が使うカメラとしてはフジのカメラがお勧めだ。そのままプリントしてすぐに使える色味もいいし、高感度時にノイズが少ないことも助かる。最近のiフラッシュや顔認識も他のメーカーに対して一歩先んじているようだし、子供中心のスナップを多用するにはかなりいいだろう。TZ-3を買っておいてこんなことを言うのはなんだが。フジで28ミリから始まるカメラ出たら買うのになあ。