そうだ、奈良に行こう4(7/30) 長野→奈良 移動編

 目覚ましが鳴る前に目を覚ますと5時半。いい具合に旅モードに体が切り替わってきた感じだ。6時過ぎには子どもたちが朝の会をやるのだろうから、もそもそと寝床から出て行く。ペンションを出ると、子どもたちも出てきていた。「おはよーございまーす」と野球をやっている太一が真っ先にあいさつをしてきた。女神湖湖畔に出てあいさつをする子どもたちを見つつ、こちらは女神湖一周の散策へ。女神湖は一周しても20分くらいだろうか、小さな湖だ。曇りがちだが、切れ目には青空も見える。天気予報では午後から雨だが……車山登山の時に降らないといいなあ。


ペンション村から女神湖に歩く子どもたち。ほんのすぐそばだ。

女神湖。ここを観光しようという感じではないが、付近の観光の起点になるような場所だ。

 女神湖を一回りしてくると7時になっていて、ちょうど朝ご飯の時間だった。昨日の夕食も素晴らしい物だったが、朝ご飯もとってもよかった。ツイッターには「ディ・モールト良い!」とその時の感動が記されている。

 子どもたちの登山の出発に合わせて荷物の支度をする。セブンのカバーをはぐり、ボストンバッグを詰め込む。女神小脇の駐車場に向かう途中、子どもたちとすれ違った。駐車場には3台のはとバス。バスの横にセブンをつけると、バスの運転手さん達も笑顔(苦笑い?)でセブンを見ていた。学校からは登山に合わせて3人の好き者たちが応援に来ていた。そしてバスにて車山登山の起点、車山肩まで移動する。


毎度おなじみ、黄色いはとバス

 車山肩についた時には、パラパラと小雨が降り始めていた。ここにセブンをおいて登山かよ……とおもいつつ、今までこれよりひどい雨はいくらでもあったかと思い直してトノカバーと幌を張る。今までこれでほっておいても浸水したことはないから大丈夫だ。登山前に集合していたら、徐々に雨脚が強くなってくる。かばんからゴアのレインコートを出し、雨モードに切り替える。これは上まで登ったら終わりかも……と思いつつ登山開始。


高山植物とか、時期的には良かったんだけどね……。

 車山山頂に登ってみたが、残念ながらまっしろけ。何も見えません。一応言っておきますが、僕のせいではありません。避難小屋のようなとこで一休みしつつ、協議の結果別ルートで下山する方向に決定。一足先に登っていた隣の小学校も下山を開始しようとしていた。あ、前の校長先生がいるじゃないですか、こんにちは。表情を変えずに目だけ驚いて「なんでいるの?」と聞かれた。「いや、ちょっと面白いかなと思って」と返事をしたら、笑顔でそうなんだと言っていたけど、目は「バカだこいつ」と語っていました。


真っ白の山頂。

本当は行くはずだったルート。きれいな道なんだけどね、本当は。

下山します。残念。

 下山し終わる頃には雨は小降りになりつつあった。子どもたちのとの時間もそろそろおわりだ。雨をしのげる場所でレインコートを脱ぎ、戻り支度をはじめている。バスに乗り込むのを見届け、去っていく子どもたちを見送る。もっと一緒にいたかったなあ。残念だけど俺、部外者なのよね(ここだけスレッガー中尉の声で)。
 飛び入りでやってきた先生たちとお昼ご飯を食べ、車山肩まで戻ってセブンに乗り込む。その頃にはすっかり雨はやみ、晴れ間も見え始めていた。これから奈良まで移動しなくてはいけない身にとっては、ありがたい晴れ間だ。時間は1時半頃。カーナビでは7時頃に奈良のユースに着く予定になっているが……大丈夫かなあ。取りあえず出発。


諏訪サービスエリアにて。ここでアイスを食べるのが好きなんだ。

 あとはひたすら走るのみ。カーナビに任せておけば高速道路の分岐も安心。名古屋に入った辺りから、追い越し車線であおってくるベンツ・ポルシェ・大型ワゴンが多くなってくるのは決して気のせいではないだろう。すごい近づいてグイングイン後ろで車体を振ってくる。アホ丸出しだ。そんなこんなで奈良の千光寺ユースホステルへとひた走る。ユースのおばちゃんから「走りにくいところだから、明るいうちにたどり着いてね」と言われていたのだが、ぎりぎり夕焼けの日が残っているうちにたどり着くことができた。
 カーナビに従い、脇道に入っていくのだが、みるみるうちに山道になり、細い路地とすごい角度の坂道が現れる。え?ここ??というレベルの山奥に入っていくのだ。電波もみるみるうちに弱くなり、圏外になる。しまいには2速でも怪しいので1速に入れて登っていく坂道まで。どんだけ急坂なんだ!これアルファで来ていたらそこら中こするか、脱輪して落ちるかのどちらかだな。
 突き当たったところにやっと千光寺が現れた。よかった、何とか到着。おばちゃん……というよりおばあちゃん(あとから聞いたら90歳を越してらっしゃいました)に受付してもらってチェックイン。食事の予定はなかったんだけど、何だったら作るよ、ということでご飯も急遽作ってもらった。急に作ってもらっただけあってすごくあり合わせのご飯(^_^;)。でも飯にありつけただけマシなので、ありがたく頂戴しました。オマケで檀家さんからもらったという「久保田」を一杯いただく。うれしい。


炭水化物×炭水化物

他に客もいないので僕一人。贅沢です。

 携帯も圏外、他に話す人もいない、となるともう寝るしかありません。おばあちゃんから借りた奈良の本を読みつつ、明日の計画を考えながら寝ました。明日は法隆寺だ……。