能登・佐渡・黒部の旅 その8(立山〜高山〜下呂編)

8/8 立山〜高山〜下呂
 立山の一日が終わると、そろそろ旅も終盤に近づいてくる感じがする。早朝の立山は雲ひとつなく、抜けるような青空だ。徐々に朝日が上がり、立山連峰の稜線を輝かせてゆく。稜線を超えた朝日は大日岳を照らし、一日の始まりを知らせる。

大日岳が徐々に照らされるところが多くなり、影が下がる。

 登山者の朝は早い。朝食前に支度を整え、出発する人も多い。こちらはもう降りてゆくだけなのでのんびりしたものだ。食事前にもう一度温泉に入り、日に照らされた大日岳を見ながら風呂にはいる。パノラマの光景を見ながらの風呂はなんとも言えない幸せだ。
 朝食はバイキング。ご飯が非常においしくて、おもわずお代わりしてしまう。せっかくダイエットしたのだが、旅の間にまた太ってしまうなあ。食事のあとは荷物をまとめ、下山する。立山に来るにはトロリーバスやらロープウエイやらいろいろな乗り物に乗らなくてはいけない。往復切符だとすこしお得で、しかも5日間は有効なので泊まり客でも安心。本数も多いのでそんなに待つこともなく行動できるのがよい。




荷物はヘリを使って荷揚げするようだ。







 立山を降りて駐車場においてあるセブンの荷物をととのえる。昨日降った雨は山の下でも降っていたようで、ボディカバーをしていたにも関わらず、トノカバーの上には水たまりがあった。トランクの荷物もちょっと湿っていたが、中身は全部ジップロックで封してあるので大丈夫だ。

 カーナビで下呂までのルートを確かめると、途中で飛騨高山を通ることになる。ちょうど昼時だ。なにかそこで昼ごはんを食べよう。立山から南下を始めると、すぐに下界の暑さを味わうことになった。立山発のやはり山の上。非常に涼しかったが、下に降りてくると別世界だ。かんかん照りの中、ジリジリと照りつけられながら走った。
 高山についたのはちょうど12時過ぎ。お昼にはいい時間だ。市内のあちこちにある駐車場に止め、るるぶに乗っていたレストランにむかう。ここが非常にあたりだった。出てくるものすべてがおいしい。この旅のなかでもっとも食事の美味しい店だった。

高山の「なか川」。町家を改造したおしゃれなレストランだった。


古い街にスズキ「ツイン」はよく似合うように思う。



古い街に素敵に暮らしていてオシャレ。

地方の子どもは自転車をヘルメット付きで乗る。




お前もリキシャを引くのか。

疲れて寝ちゃった。かわゆい。

飛騨牛の肉寿司。

 高山で歴史を残す景観の街並みを見て回り、お酒なんかのお土産を買ったあと下呂へとむかう。下呂といえば温泉。有馬、草津下呂の日本三大名泉だ。下呂には大きなホテルと民宿とが混在する。ちょっと残念なのは大ホテルに泊まる客のことは考えられているが、立ち寄りの客や民宿泊りの客への配慮はあまりないと感じられたことだ。なんだか定山渓とよく似ている感じだった。

 民宿の前がちょうどお風呂屋さんがあったので行ってみたら、思いっきり普通の銭湯だった。お湯が温泉という銭湯。当然シャンプーや石鹸は置いていない。露天風呂があったが、入ってみたら水。蜂がいるので気をつけてくださいとか張り紙がしてあるし。なんだかいろいろツッコミどころが満載の銭湯だった。
 温泉街を歩いていると、酒屋があったので土産を買おうと入ってみたら…この店なんだか見たことがある…ビフォーアフターで出てきた家だ!テレビでみてはいたけど、実際に入ってみると素敵なお店でした。


 下呂には街を貫く川に野天風呂がある。中心部の橋から丸見えなので日中は誰も入っていないけど、夜になると誰かしら入りにくる。近くには河原の駐車場もあるので、車中泊の家族なんかもいた。


実際は真っ暗になってからお出かけしに行った。
 銭湯に満足がいかなかったので、もちろんそこに入りにいく。一応水着着用と書いてあるのだが、地元の人はふつーに全裸で入っている。自分も一時間ほど入っていたのだが、ずっと全裸で入っていたおばあちゃんもいたなあ。あのお婆ちゃん、いつからいつまで入り続けていたんだろう。
 そこは非常に温泉として楽しい。というか僕の楽しさの基準がだいぶずれてきている気もするのだが。川の向こうに大ホテルを望みながら素晴らしい泉質の温泉にはいるというのはなかなか楽しい。途中でカップルが入りにきたのにはびっくりしたが。女の子もちゃんと水着で入っていた。水着だけど混浴というのはドキドキするものだ。
 途中で入りにきた全裸の兄ちゃんに「地元の方ですか」と聞いてみたら、近くにある「合掌村」に影絵劇できている劇団の方だった。よく学校でやる芸術鑑賞教室なんかで、体育館で劇をやる人たちが、観光施設でも常設劇としてやっているらしい。
 ちなみに温泉の泉質はアルカリ性かな?はいるとヌルヌルして肌がしっとりする感じ。さすがは日本三名泉だ。温泉以外に目玉になる部分がないというのはちょっと欠点といえば欠点だが…。

露天、というか野天風呂の気持ちよさを満喫。